「話はそこまでとしてください。次に今後について話させて頂きます」

楓さんは、メモ帳のページを開いていき、あるページで目を止め話しだした。

「まずは、貴方達のマネージャーを紹介します」

「マネージャー?」

てっきり、楓さんかと思っていたんだけど。

「入って来てください」

「はい」

私達の後ろの扉の向こうで、女の人の声がした。

扉を開けた入って来たのは、スーツ姿に髪をポニーテイルで縛っていて、身長の高い女の人だった。

「こちらは、俺の後輩の大原美宇(おおはらみう)さんだ」

「初めまして、大原美宇です」

深々と丁寧にお辞儀されたので、私達もつられて深々とお辞儀する。

「こ、こちらこそお願いします」

「そんなに畏まらなくても良いですよ、彼女はまだ新米なんですから」

「角原さん、私だって色々経験積んでるんですよ!」

「怒るなよ、まぁ期待しているってことさ」

何かいきなり二人だけの世界に入ったって感じなんですけど。

「ちょっとバカ兄、早く今後の事話してくれないかな?」

「だから!誰がバカ兄……じゃなくて、これは失礼しました。美宇さんはそちらに座ってください」

美宇さんは、里音の右斜めのところに座った。