「ら、蘭さん」

「ん?」

聞き覚えのある声だった。

里音の後ろを除いた時、私の顔に笑顔が広がった。

「心愛ちゃん!」

「こ、こんにちは」

「うん!心愛ちゃんも受かったんだね」

「はい!」

やっぱり、心愛は可愛い。

「……」

そしてもう一人、心愛の隣にいる人に私は目を向けた。

か、かっこいい人だなぁ。

身長は私よりも高いし、スラっとした足に整った顔立ち。

「紹介するね、この人は南雲優ちゃん」

「……よろしく」

優は無愛想に言うと、私から視線を逸らした。

「よろしく、私は角原里音」

「私は星美夜ら」

「知ってるよ」

「え?」