「ねぇ正宗、誰が私を指名したの?」

私が正宗にそう聞いた時、正宗の肩が軽く上がった。

「はっ?何言ってんだお前?」

「だから、 COSMOSの妹メンバーになるには、 COSMOSの人が一人ずつ指名するんでしょ?」

「そ、そうだけど」

「教えてよ正宗」

正宗に追求するけど。

「そ、そんなの教える訳ねーだろ」

「え?!」

「第一、お前にアイドルとか向いてないし、あり得ないんだよ」

「え?」

正宗は、私にそう言うとビルの中へと先に入って行った。

「私にアイドルは向いてないし、あり得ない」

そう言われると、私はまた胸が痛んだ。

「正宗がそう言うなら、正宗が認めるアイドルになるよ」

そう小さく呟いたあと、私は正宗の後を追った。