「蘭ちゃん?」

「あっ、いえ何でもありません」

「そう?」

「は、はい!り、涼介さんは居るんですか?」

とっさにそんな事を聞いたけど、確か先輩は涼介さんのマンションで暮らしていたんだけど、涼介さんがここに引っ越して来たみたい。

「涼介?涼介なら寝てるわよ」

「えっ?」

寝てるって事は、先輩と一緒に寝ていたのかな?

「それより蘭ちゃん、早く行かなくて良いの?」

「えっ?」

「ほら、下で待ってるよ」

「誰がですか?」

待ってる?

私を誰かが?

「あれ?だって、正宗に呼ばれたんでしょ?」

私は自分の耳を疑った。

先輩と別れた私は、マンションから出た。

すると、マンションの駐車場のところに、黒のフェラーリが止まっていて驚いた。