「私、その場所知らないんだけど」

『は?そんなの自力で来いよ』

「はぁ!」

『伝える事は以上だ。じゃな』

「あっ!ちょっとまっブチッ!!」

正宗は、私の話を聞くどころか勢い良く電話を切った。

「……」

私は、数秒スマホを見つめた後、どんどん私の中で怒りという気持ちが大きくなってきた。

「一体何なのよ!急に電話してきて、はがきに書かれた場所に来いだなんて!」

私は持っていたスマホをソファの上へと叩き付ける。

「良いじゃない、自力で行ってあげるよ。それでもし遅刻したら、正宗のせいなんだからね!」

となると、交通手段は電車しかないか。

「その前に、どこにあるか調べないと」

スマホで目的地の場所を検索して、なんとか分かったけど、その目的地の近くに駅はなかった。

「もう、一体どこの駅に降りれば良いのよ」

電車ってあんまり乗ったことないから、よく知らないんだよね。