「俺が選んだ奴は、星美夜蘭だ」

俺が蘭の名前を出すと、何故か周りがしんと静かになった。

「な、なんだよ。何で急に静かになるんだよ!」

「だって、まっち誰も指名しないって言ってたから」

「し、仕方ないだろ。俺が指名しないんじゃ、グループ出来ないだろ」

「またまたそう言って、本当は最初からその子選んでたっすよね?」

「はぁ?!んなわけねぇだろ!」

至流婆が俺をいじってくる。

「おい至流婆、覚悟はできたよな?」

「へっ?」

俺は胸の前で指をポキポキ鳴らす。

「ご、ごめんっすまっち!!」

「許すわけねぇだろ!」

至流婆は逃げ出すと、俺はその後を追う。

「仲が悪いのか良いのか」

「仲は良いんじゃないですか?」

「そうだね、何か本当の兄弟に見えるよ」

その後、至流婆を捕まえた俺はたっぷり一時間説教してやった。