「なんだよ。あぁ?!」




その瞬間顔を足で蹴られそうになり咄嗟に避けた





避けるくらいあたしからしたら簡単で
この時はまだやり返す気があったんだ





ヤラレっぱなしは嫌だ





だけど





「お前なに避けてんだよ!!







あぁ、そういえばお前親父に空手かなんか教えてもらってたんだっけ?


いいこと教えてやるよ。」






そう言って男はあたしと同じ目線にしゃがみ、あたしの前髪をぐいっと掴みあげた





「なんでお前の母親がお前をいないように扱うかわかるか?


お前のその顔が親父に似てて腹が立つんだとよ!



お前見てると思い出すんだってよ!



お前は誰からも愛されてない。
わかるか?



俺はお前の母親と一緒になるつもりだ。




俺があいつを幸せにしてやるさ。



だが、それはお前次第



お前が俺に反抗するとお前の母親がどうなるか、、、、




よく考えるんだな」






そう言ってあたしを殴った






あたしは母さんが嫌いなわけじゃない





優しかった母さんを知ってるから




出来るなら昔みたいに幸せそうな母さんでいてほしい






それが自分を犠牲にしてでも




いつか優しかった母さんに戻ってほしいから







あたしは覚悟を決めたように
次々に襲ってくる痛みに耐えた