日向の言葉に優衣は目を丸くした。

「殺されたって……」

「だからね、私とお兄ちゃんは里親に預けられて苗字が違うんだ。……お兄ちゃんはその日から人が死ぬ予知夢を見るようになった」

嘘だと言ってほしい。

優衣は聞いてしまったことに後悔し、「ごめんなさい」と謝った。

「謝らないで。優衣ちゃんには感謝してるんだよ?」

日向が優しく笑った。