「お兄ちゃんから聞いたの?」

「はい……。なにか、訳があるんじゃないかと思ったんです。社長は、体質なんて言ってますけど」

優衣にはとてもそうとは思えなかった。

日向は静かにうなずくと、空を見上げた。

晴天の空。

心が晴れ晴れとする。

「……私達の両親、殺されたんだ」

「えっ?」