みると、そこには幽霊よりも恐ろしい、白衣姿の麻都佳がいた。

麻都佳の顔は能面のように無表情だ。

「ま、麻都佳さん。どうしたんっすか?」

敬語を使い、恐る恐る聞いてみる。

麻都佳は窓が開いた瞬間、皆藤の襟ぐりをつかんだ。

「てめえ!!あの男はどこにいんだよ!!デートの約束してただろ!!」

あの男とは、当麻の事だろう。