「照れんなよ。俺はお前の味方だ。」

皆藤は富山の肩を叩き、自分の携帯電話の画面をみせた。

「ほら。優衣ちゃんに連絡するか?」

富山の眼前に突き付けられた優衣の連絡先。

富山は目を泳がせながらも、つい連絡先をみてしまう。

「……吐きます。そうですよ!!僕は優衣さんが好きなんです!!」

車内に響くように富山が叫ぶ。

それと同時に運転席の窓がコンコンと叩かれた。