車の助手席に乗り込むと、優衣は皺になったブラウスやスカートを直した。

「とんだ目に遭ったな」

当麻が笑いを押し殺しながら言った。

「今、笑いこらえてますよね?」

「いや。こらえてない。というか、お前あいつとそういう関係だったんだな」

「違いますよ!!あれは無理矢理……!というか、それがわかってたから社長助けてくれたんですよね?」

優衣が言うと当麻の頬がピクッと動いた。

「嬉しかったです。助けてくれて。ありがとうございます」

優衣が微笑むと当麻がそっぽを向いた。