「本当の事だろう。謝らなくていい」

「いえ。でも……」

「俺にしたら変に気を遣う奴のが嫌いだ。本心は何を思ってるか、たまったもんじゃない」

やっぱりこの人。変わってる。 

そう思うと優衣は自然に笑いが出た。

「何がおかしい?」

「だって……。謝らなくていい。だなんて。あなた、社長なんですよ?」

「だから?」

「普通の社長なら怒ります。新人なんだから我慢しろ!って」