視線を向けると、いつもの寝ぼけ眼の当麻と長い髪を風になびかせながら一礼する優衣が立っていた。

「やっと来たか。悪いな。こんな朝早くから。」

思えば時刻は朝の5時。
当麻は「いえ」と言いながらも大あくびする。

「優衣ちゃんも悪いな。」

「いえ。私、朝は強いですから」

優衣が眩しいくらいの笑顔をみせた。

その笑顔で疲れが吹き飛ぶ。