「身元は?」

「身元は……松谷紀之」

「嘘っ……」

当麻の見た予知夢は紀之が死ぬ夢だったのだ。

「行くぞ」

当麻が眼鏡を胸ポケットに閉まって立ち上がった。

「現場にですか?」

「当たり前だろ」

優衣は立ち上がると力強くうなずいた。