そのとき、

「なんで……ここにいるんだ?」

優衣の腕をつかみ、低く掠れた声で言ったのは当麻だった。

「社長っ……!!よかった。気がついて」

優衣は安堵で全身の力が抜けたような気がした。

当麻は優衣の腕をつかんだ手とは反対の手で額を押さえた。

荒く息する。