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気が遠くなる作業。

時刻はもう夜の11時を越えていた。

初日から残業。何やってるんだ、私は。

「山中さん」

「あ、はい!」

残っていた社員に声をかけられる。

「私はもう帰りますけど、山中さんは?」

「私は……。まだ残ります。」

「そうですか。頑張ってください。」

「ありがとうございます。」

パタンとドアが閉まり、優衣は背伸びした。