「なるほどね。お兄ちゃんが帰りたくなくなった訳だ。」 日向がくすくすと笑う。 「こっちは大変だったんですよ?和樹さんに変なこと言い出すし、アイスを頼むし……」 優衣は後部座席で拗ねている当麻をみた。 全く。本当に子供だ。 あのまま日向が来ずにいたら、きっと当麻はあの家に住みついていただろう。