「嫌だ。俺はあの絶妙な寝心地のソファが気に入った。帰らない。住むぞ」

「やめてください!子どもみたいなこと言わないでくださいよ!」

松谷家の頑丈な門の前で優衣は駄々をこねる当麻を一生懸命なだめていた。

なんとかここまで引っ張ってきたが、自由奔放な探偵はなかなか退かない。

「なら。もらおう!さっきのソファ!!」

「ダメですー!」

優衣がもうダメだと半ば諦めた、そのとき。