優人side



........................今俺は、3階の窓から下を見つめている。





視線の先には、泣いている蒼井と、それを抱きしめる男。





あの男はきっと、春輝とかいう奴だ。






......なんで泣いてんだよ、蒼井のやつ。





俺は今日も、あいつにむしゃくしゃしていた。





ーーーーーーー昨日の夜。






俺は部屋で机の椅子に腰掛けながらイヤホンで音楽を聴いていた。





頭の中は音楽どころじゃなくて、蒼井のことでいっぱいだった。






「蒼井......奏......。」





と、目の前に兄貴の顔がドアップで視界に入った。





「うっわ!!!!びっくりした......。」





俺はイヤホンをとって、兄貴に文句を言おうとした時。






「へえ、その子が優(ゆう)の心を悩ませる恋のお相手?」






........................。







!?!?!?!!!?!?!??






なんでこいつ名前知ってんだ.....!?!