「伊吹、早起きだね。いつもこんな時間に起きてるの?」
美生と小山くんはまだ寝ている。
「ああ。犬の散歩あるから、いつも。」
「ふーん。わんちゃん......可愛いんだろうなあ。」
「それなりにな。少なくともお前よりは可愛い。」
ムカッ
「はいはいどうせ私はそこらのわんちゃんよりブサイクですよー。」
「ははっ冗談だっつーの。ほら、これ、俺んちの犬。」
私は冗談半分で拗ねながら、伊吹の携帯に写っている写真を見た。
「可愛い!」
目が大きくて、耳が大きくて、毛がふわふわしてそうで......
とにかくすっごく可愛かった。