「じゃあ、ほら、蒼井ちゃんはちゃんと手当して、座っててね?」





優しい小山くんはそう言って、美生のところへ戻っていった。






「おい、手出せ。」






こいつ........................





「ん。」






私は拗ねりながら手を出した。





「血は止まったな。今度はちゃんと綺麗にやるから黙ってろよ。」





............なんかさっきと態度違う。






さっきはあんなに乱暴で不器用で絆創膏同士くっついてぐちゃぐちゃだったのに。





「ん。できた。」





今は綺麗に手当してくれて、ガーゼも綺麗に巻いてくれた。





「あ、ありがとう......」






「じゃあお前はここに座ってろ。」





そう言って、伊吹は小山くんと美生のところへ行った。






な、なんか......かっこよく見えたじゃん。