——この町に来て、2週間が過ぎた。
時間とともに、私はさらに馴染んでいく。
制服も新しいのが来た。
友達もさらに増えた。
そして——
「おはよう、風優。」
誰もが羨む絶世の美少年、慧。
「おはよう慧。今日は早いんだね」
「ああ、風優に会えると思うと、早く来てしまったんだ」
・・・この人は・・・狙ってやっているのだろうか?
いや、そんな器用な人ではないと思う。
「おいおい・・・あいつ日に日に風優にホの字じゃないか?」
「確かにー。前と比べてかなり話しかけやすくなったよねー。」
傍にいた茉緒と那都が言った。
「だって、あいつあんな風に笑うなんて風優が来るまでみんな知らなかったよ」
と茉緒が言うと、
「確かにー。ふうの力絶大だね!それに、ふうかわいいからなー。みんなもそれに気づいて、ふうに告白してくるかもー。」