じめじめした風が吹く。 もう夏か。・・・まだブレザー着てるの、おかしいよね。 明日来るってそういえば先生言ってたな。 頭の隅でそんなことを考える。 ひときわ強い風がざあっと吹き、私の髪を弄んだ。 「・・・・・」 その時『誰か』が顔を上げた。 慧、だった。