「・・・・?・・・」 「俺・・・あの人が笑ったの初めて見た」 「それに普段すごく近寄りがたいっていうか…ねえ」 ある男子が口を開くと、それに習うかのようにすぐさま女子からも声が上がる。 「どういうこと?」 近寄りがたい・・・? 茉緒を見つめて言うと、茉緒も両手を上げて 「そういうこと。あいつ、周りと距離とってんの」 と一言そう告げた。 まだ心の整理がつかない中、 授業開始のチャイムが鳴る。