1年5組に転入して3日が経った。
まだ3日しか経っていないというのに、5組のみんなは最初から私がいたように暖かく接してくれた。
だけど・・・
「ねえ、茉緒、那都」
「「ん?」」
聞いてはいけないような変な気持ちになったが、気になっていたことがあった。
「初日から私のほかにもう一つ空席があったんだけど・・・」
あれって、誰の席?と聞こうとしてた時だった。
ガラッと扉が開く音が聞こえた。
あれ?と思って時計を見る。
さっき2時限目が終わったばかりで、今は休憩時間のはず。
なのに・・・
ちょいちょい、とブレザーを引っ張られる。
誰かと思って振り向くと、茉緒がこわばった顔で、
那都が放心状態である一点を見つめてた。