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こんなはずじゃなかったのに。





遡れば、武田君に告白された次の日の放課後のこと。




いつものようにHRが終わって、茉緒と那都と喋りながら準備をしてた。




そこに・・・



「風優」



いつもより少し低く感じる声。



そして約2週間ぶりに聞く声でもあって・・・


「け、慧・・・」



「悪い、ちょっと」



茉緒と那都のほうを見て、謝罪の言葉を言う彼。



「・・・・はい・・・・」


那都は放心。茉緒はかろうじて真顔。