「やあやあ、君が笹宮か?」
職員室へ入り、一番にかけられた言葉はそれだった。
「はい。・・・えっと、」
私がしどろもどろしてると、相手の先生が微笑みながら言った。
「俺が君の担任、渡辺徹だよ。よろしくな。笹宮は先生と一緒に1年5組に行こうか」
渡辺先生は人懐っこい笑みを浮かべ、私についてくるように言った。
「よろしくお願いします」
先生を見るに、優しそうだしいい先生っぽい。
先生とクラスのことを話しながら3階まで登っていく。
「ここが、今日から君のクラスだ!」
そうして立ち止まったのは1年5組の札のドアの前。
ガラッと先生が開けて中に入る。
「おはよう。今日は転校生が来てるぞー」
先生がそう言ってみんながざわざわと騒ぐ。
「笹宮、おいで」
教室で先生が手招きする。