PM 1:00

家の近所にあるカフェに入ると、既に健流が来ていた。


「待った?」

「俺も来たばっか。何か飲む?」

「なら…アイスココア!」

「お前、本当に好きだよな。」

と言いながら、ウェイターさんを呼びアイスコーヒーとアイスココアを頼んでくれた。

(翼沙といい、健流といい…
なんでみんなコーヒー飲めるかな…?)


「なに、難しい顔してんだよ。」

「え、あ。ごめん。」

(思ってる事、顔に出ちゃうんだな…)


「そういえば今日はなんで呼び出したの?」

「あ、いや。
由乃、進路のことで悩んでたじゃん?
とりあえず方向性だけでも決めたらどうかなって思ってさ。」

健流はテーブルの上に、色々なジャンルの職業のパンフレットを置いた。
公務員、サービス業、芸能系、医療系…とたくさん持って来てくれていた。

「色々持っては来たけど、俺的に由乃は医療系かなって思う。」

私は首を傾げる。

(健流はなんでそう思うんだろう…?)

純粋に素朴な疑問だった。


健流は続ける。