「じゃあ、気をつけて帰ってね。」 そう言って立ち上がった。 (お礼…言わなくちゃ!) 「あ、あの!」 「ん、どうした?」 「…た、助けて下さってありがとうございました!部活頑張ってください。」 緊張したけど、出来るだけ笑顔を意識して言った。 秀人さんは一瞬驚いた顔をしたが、すぐにあの優しい笑顔に戻って「ありがと!」とだけ言ってグラウンドに戻って行った。 「…また会いたいな。」 気付くと私はそう呟いていた。