さすがにこの日くらいは騒ぐ派手な運動部員もいないし、林原くんも少しは話してくれたりするのかな、と密かに思ってたりしたんだけど....。

そのかすかな期待はあっさり、たやすく粉々に砕かれた。

考えが甘かったと思う。

当の本人である林原くんは、彼女である私とは一言すら話さずに、女友達とばかり話してて 。

何がしたいのか全く分かんなかった。

だけど何故か悔しくて。

それは多分、私の中にわずかにあった''『彼女としてのプライド』''だと思う。

仮にも私は林原くんの彼女で。

確かにあんまり嬉しい気持ちになったことはなかったけれど。