そして、月は変わり、10月。

そろそろぼっち生活にもなれてきて、休み時間は読書か漫画を描くようになった。

美幸は何か言いたそうに時々こっちを見ていたけれど、私はわからないふりをした。

悪口を止められないような軽い友情ならいらないと思ってたから。

親友、そう思っていた。中3の時も、あからさまな嘘をつかれても信じていた。

ときには『同時に、5人に告白された』とか

『バスターミナルに居たらいきなりキスされた』とか

どう考えても嘘だろうと分かる事を言われたこともあって。

まぁ私もかなりノロケてしまってたし、これくらいの分かりやすい嘘なら流そうと思って流してたんですが...。