美術部ではポストカードやしおりを売る事になっていて、その店番のあとにステージショーを見て、クラスの店番へ行った。

ここでも奏人はすごく優しかった。

ある時、幼稚園児くらいの男の子が私たちのクラスのところへ来て。

ストラックアウトの説明をしていたんだけれど、その子の目線まで腰をかがめて、手を添えて説明する奏人はとても優しい目をしていて。

小さい子は笑顔で帰っていった。

まさに模範的な神対応だったのに対して私は、人見知りが発動して、まともに接客なんて出来るはずもなく...。

しょんぼりとなりながら店番を終えて、模擬店で昼食をとる。

部活で売ってたポストカードはといえば、2枚描いて2枚とも売れ残り、売れたのはしおり一枚のみでした。