それを、陽向が奏人に言ったらしく、笑われるかなと思っていたら奏人が言ったのは『なにそれ。意味分からん。』だった。

.....冗談ですよ...流してください.....なんて、本人に会えないから言えるはずもなく。

やけに冷たい奏人の言葉は怖いとばかり思うようになった私の心に突き刺さった。

トゲが抜けた後にはひたすらモヤモヤが増えるだけだった。

そして、迎えた受験当日。緊張でお腹痛いわ胃が痛いわ、体調不良極まりなかったけれど休めないのが受験。

だけど、奏人も頑張るだろうし私も頑張ろうと思った。

心の中で奏人にエールを送って、どうかウチと2人、無事に辻沢高校に受かりますように、と願った。