「………。」
「………。」
学園内でもレトロで落ち着いた雰囲気も数多くのメニューがあり、生徒に絶大な人気を誇るカフェ -soleil ソレイユ-に来た3人であったが、誰も喋り出すことがなく静まり返っていた。
「……失礼ですが、お名前をお聞きしても大丈夫でしょうか?」
流石にこの空気に耐えきれなかったのか、リオが話しかけてきた。
「そういえば自己紹介がまだでしたね。山雅 美澪 -ヤマガ ミレイ-、中等部2年Aクラスです。よろしくお願い致します。」
「……川宮 優吏 -カワミヤ ユウリ- 、同じく2年Cクラス。」
「……ぇ?…今…なんて……?…」
リオは驚愕した顔で、優吏を見つめた。
「…あの…優吏…サン?失礼ですが、私とお会いしたことはございませんか?」
その声は震えており、疑問と警戒が含まれいた。
「……いや、ないと思う。……」
「…ッそ、うで、したか。……それは失礼しました。少々、知り合いによく似たお方がいました故に。」
「…失礼ですが、リオさん。その知り合いとは?」
美澪も、リオの動揺した態度が気になったのか興味津々に聞こうとしている。
リオは、寂しさを含んだ目をしながらもこう答えた。