「SFで、美冬。」
「はいっ!」
力強く返事をした。
「PFで、波奈。」
「はいっ!」
「Cで、恵美子。」
「はい。」
やっぱり…。
またかぁ…。もう嫌だったんだけどな…。
『なんでなんの努力もしていない波奈と美冬がスタメンなの!?』
って、あの頃は思ってて、悔しくて悔しくて、涙が出そうだったんだよなー。
だって、自主練習も女子で残ってるのあたしだけなのに、『スタメンなる』って頑張ってきたのに!!
って、やる気も何も無くなったんだっけ?
いや、まだやる気は少なかったけど残ってたはず…。
でもまたさ、同じこと繰り返すとは思ってなかったかなー。


そのあと、ユニフォームの番号が発表された。あたしは10番だった。
それから練習が始まった。