「そうだけど、なにそんな当たり前なこと聞いてくんだよ?」
「ごめん。ちょっと状況が理解出来なくて…。」
「ん?…あっ!そーだ!思い出した!」
は…い?
「俺、監督にお前呼んでこいって言われたんだった!!忘れてたわ。」
「か、監督?」
「おお!浅井監督!!」
「な、なんの監督?」
「は?ったく、バスケだよ、バスケ。おまっ、頭大丈夫か!?」
「どうして?バスケ?なんで?バスケ?」
「おまえ、バスケ部だろ?10番だろ?」
「し、知らない!!」
なんで?あたし、なんでここにいるの?
「何言ってんだよっ!俺がお前のこと教えてやるよ!大原菜穂、中1、バスケ部、南沢中1年C組22番!!隣の席は尾形琉生で、そいつが俺!!わかったか!!」
そ、そんなドヤ顔して言わなくても…。
知ってるし…。
「あ、あのさ…琉生?」