「おい、姉貴。」
「は、はい!」
ビックリしてつい敬語になっちゃった。
「…弟相手に何で敬語なんだよ。」
「あぁ。ゴメンね頼斗?ちょっと驚いちゃって…。」
怒られちゃった…。
「あのさ、姉貴。俺、兄弟なのに姉貴と凄い距離がある気がするんだ。それは多分俺の口調のせいだと思うんだけど。だけど俺、姉貴との距離をなくしたい。俺、簡単には口調変えられないけど、別に姉貴の事が嫌いなわけじゃないから。それは覚えておいてほしい。それを姉貴が勘違いしてたら嫌だから。」
あ。頼斗もあたしとおんなじ気持ちだったんだ。
「頼斗、あたしも同じことで悩んでた。頼斗にはずっと嫌われてると思ってた。違ったんだね。嬉しい。」
「マジか…俺、全然姉貴の事嫌いじゃねぇし。お互い様だったんだな、俺ら。」
「そうだね。これからはもっと話そ!」
「おぅ。でも、テスト前は静かにしてほしい。」