「なわけないじゃない!弘にぃのことなんか呼んでなかったよ!」
「月斗の所に行くのか?菜穂お前、月斗と付き合ってたのか!?」
「直にぃ違うから。遅くなるから行ってくるねー!」
そういって返事も聞かずに出てきた。
腕時計を見ると、結構時間が経ってた。
「ヤバッ。」
少し走って公園に行くと、月斗さんがベンチに座ってた。
「月斗さん…。」
「菜穂。…ここ、座れよ。」
と、自分の隣を軽くトントン叩いた。
「ありがとうございます。」
と、言って座らせてもらった。
「これ…飲めよ。」
そう言って、あたしに蓋を開けてココアをくれた。
「ありがとうございます。」
お礼を言って一口飲む。
「暖かいです…。」
「そっか。…あ、あのさ、菜穂。」
「はい?」
「本当は、中体連終わってから言うつもりだったんだけどさ。」