くそ兄貴…大原弘光はニヤニヤしながら言っていた。
「っ、ざけんなっ!」
「まぁまぁ、2人とも!落ち着け落ち着け。
そんなに怒ったらだめだぞ、菜穂。んで、からかうな、弘光。」
ここで喧嘩の仲裁に入ったのが1番上の兄貴、大原直樹。
高1で、バスケが上手くて、頭が良くて、自慢の兄貴!!
「ちょっ、直にぃ!聞いてたでしょう?今の会話!明らか弘にぃが悪いでしょ!」
「そうだね。弘光が悪いよ。だけど、俺が心配してんのは、菜穂が怒りすぎちゃって、寿命が短くなることだよ。だから弘光。からかわないの。」
「はいはい。兄貴。」
「うるさくて集中できないんだけど。静かにしてくんない?姉貴。」
で、この生意気なのが、弟の大原頼斗。
成績は全国1位で、バスケでも全国に行った天才なんだ。もちろんキャプテン。
「ああ、ごめんごめん。頼斗。勉強してたんだよね?」
「当たり前だろ。明日学校の全道模試なんだ。1位になんないと父さんに何言われるかわかったもんじゃない。だから静かにしてほしいな。」