周りのみんなも焦って浅井先生は怒鳴り、ベンチでは出てない1年生の不安な顔と交代席ではイライラ感でいっぱいの先輩達の顔と怒鳴り声。
そんなとき、
ピー!
と、審判の笛が鳴った。
相手のトラベリングだ。
先輩達が試合の顔でコートに入っていく。
すでに点差は29vs30。
逆転された状態だ。
2ピリは、残り3分。ごめんなさい。先輩方。私達は出させてもらったのに…。
すると気づけばもう点差はなく、32vs30になっていた。
捺帆さんの3Pが決まったそうだ。
あたしはすごくうれしかった。
あの努力していた捺帆さんの3Pがあたし達の失敗を救ってくれた。
捺帆さんの努力がなければできなかったこと。心から感謝します。
そこからは、みるみる点差をつけて、あっという間に2ピリは終わった。
ハーフタイムになった。
点差は45vs30。