それはー…

「お……にい……さ……まっ……⁉︎」

私の唯一血の繋がった兄で。

どうして……⁉︎

どうして“あたし”をかばったの!

「み……さ……こっ……大丈…夫?」

ハアハア言いながら口を開く。

「大丈夫……。大丈夫だからっ…!」

お兄ちゃんを助けないと。

“あたし”のたった1人の龍兄を。

そう思い、幹部のヤツらに指示を出す。

「っ…愁、望っ‼︎救急車っ‼︎」

「わかりましたっ!龍さん、もう少しの辛抱っすよ!」

「龍さん、総長遺して逝くなよっ‼︎」

そう言い、彼らは去った。