一瞬斗真先輩と目があった気がして思いっきりそらしてしまった。
斗真先輩が誰といようとあたしには関係ないのに
なのにたくさんの女の子に囲まれているところを見ると胸がズキズキ痛くなる。
なんでだろう。関係ないはずなのに。
『おーぃ。姫奈!』
『……。ぇ?』
『えっじゃないよ。話聞いてるの?そんなに川瀬先輩が気になる?』
『そ、そんなことないじゃん。ボーッとしてただけ。』
『そーお?それならいいけど。』
そーだよ。そんなことない。あるわけない。
あたしが、斗真先輩のこと気になるなんて………。

その後の授業はずっと上の空でまともに受けることができなかった。