今まで、さりげなく(?)好意を伝えても受け流されてばかりだった。
落ち込んで雪に泣きついてばかりだった。
それでもめげずに頑張ろうと思えたのは、近くに来さえすれば取り返せると思えたからだ。
それなのに、近くに来たはずなのに、遠ざかる一方の私たちの距離。
このままでシンタくんに想いを伝えても玉砕するのは目に見えている。
玉砕して今以上にシンタくんが離れてしまうのなら、現状維持に努めて
『このまんま』で『妹みたいなもん』でいた方がいいかもしれない。
家族同然みたいに思われることを望んでいなかったはずなのに…。
それでもいいかもね。
ちょっとだけそんな考えが頭を掠めた。
それを止めて欲しくて雪に頼ったのに…。
背中押されちゃったよ………。