彼女、か…。


いたら俺、どんなふうになるんだろう。


全く想像が出来ない。


そんなことを思いますいた時、ガラッと教室のドアが開いて。


花音が教室に入って来た。


自分の席に着くと、パタパタとハンカチで顔をあおぎ始める花音。


告白されたからだろうか?


花音、顔が真っ赤だ。


急にモテ期が来て、焦ってんだろうな。


「海司」


「ん?」


「俺、今日美倉さんに告白する」


「え…?」


今日?


「だって、ここから見てると。

美倉さん、本当に可愛いもん。

やっぱり誰にも取られたくないし」


俺はもう一度、花音の方を見た。


確かに花音は以前に比べたら、見違えるほど可愛くなった。


だって、俺があれだけ手をかけたんだから。


「恵介」


「ん?」


「アイツは、見た目だけじゃない。

中身が…。

性格が、本当に良いヤツだから…」


俺の両親の離婚の危機を、アイツが救ってくれた。


花音がいなかったら俺の家族は、今頃どうなっていたかわからない。


「だから…、



大事にしてやって……」