「んじゃまぁ、僕はもうちょい寝るわ...」

そう言って、起こした体を再びベッドに沈める。

「ちょ、こーくん?!暇やねんけど!寝やんといてよぉ〜なぁ〜こーくんってば....」



直ぐに駄々を捏ねるなっちゃん。

ほんまにちっさい頃から変わってへん。

あれ買って、これ買って、
あれしたい、これしたい、

って、いつもギャンギャン言うて、
夏巴母ちゃん、困らせてたよなぁ。

「なぁ、なっちゃん。」

「あ!寝てなかったん!何々?」

僕が寝たと思って、本棚の漫画を読み始めてる...。ちょっとぐらいその意欲、勉強に向かんのやろか...。

「夏巴母ちゃんの墓参り、ちゃんと行ったか?」


僕がそう言うと、夏巴はもう慣れたようで

「行った行った、こーくんち来る前に!」

って、笑顔。

何でこの子は、いつも無邪気に笑うんやろ。
夏やからかな..なっちゃんは、絶対向日葵担当やな。

それか、太陽。


何にせよ、オレンジ色っぽいわ。


「そっか。ならええわ。じゃ、寝る。」

僕が体を壁側に向けると、

「ちょ、ええええ?!こーくん?!
あんまりやで、それー!おーい!こらー!」


と、ベッドの端をバンバン叩いてる。



まぁ....

僕は気にせず寝る事にした。