優しく私を包んだ。 暖かくて安心できるよ――。それは好きな人の腕の中だからかな。 耳元で囁く。「好きだよ」って。 その低い声も焼けた肌も私だけに見せて欲しい。 私は君だけが好きだから―――。 今は、すべてがうまくいくと思っていた。 明日におこることなんて、幸せで何も考えてなかったんだ。 まさか、自分がこの先深く誰かを傷つけるなんて、思ってもいなかった。