「美玲!」


「はいっ!?」


みゆきがいきなり大声を出した。怒られる・・・!?


「私それでいいと思う!」



「へっ!!!?」

予想外の返事。



「だってそれが美玲の素直な気持ちなんでしょ?
確かに旬は傷つくかもしれない・・・でも誰も傷つかない恋愛はないから・・」



哀しい顔。なんで!?



「みゆきっ!もう10分なるよ!」

美紀が言う。


「やばい!いそげー」


私の中学はノーチャイム。一分前着席とかあって、面倒くさいんだ。



廊下を駆けているときに、みゆきがこそっと私に言った。



「放課後話があるの。ちょっとだから・・待ってて?」



雨が降り出していた。