そう言ったのは…
私じゃなくて……舞。
「ねえ、花梨!あの人誰?
めっちゃイケメンじゃん!
この間借りたマンガの人に似て…」
「舞っ!!!」
私が出した大声の意味を
舞も気づく。
「やばっ!走るよっ!」
「えっ!あ、待っ!!!」
舞に引っ張られながらクラスまで走る。
廊下にいた人が私達をよけていく。
それにしても、この学校広すぎ!
どれだけ走ればクラスにつくの?
ようやくクラスの前まで来た。
「ハァハァ………もう、なにやってるの⁉︎」
「…花梨、ごめんっ!」
高校生活1日目で、約束の意味が
なくなるところだった。
「もう、気を付けてよね!」
そう言って教室のドアを開ける。
「どうしたの?廊下でかけっこ?」
「あっ!光く…」
「どうも!花梨の友達の指原舞です!」
私が言い終わる前に、
舞が間に入ってくる。