「かりん…ちゃん?かわいい名前だね!
あっ、俺達同じクラスだから
一緒に教室まで行かない?」



あっ、でも舞がまだ来てない…


「かーりーんー?
ちょっとどこ行ってたの?」


ちょうどいいところに舞が来た。



「あっ、お友達が来たみたいだね。
じゃあ、また教室でね!」



そう言って、私に
背を向ける坂下くん。


あっ、お礼言わなきゃっ!



「坂下くんっ!」



私の声に、坂下くんが振り返る。



「……光って呼んで!」




そう笑顔で言う坂下くんは、
本当にマンガの世界の
人みたいだった。



「…光くん、ありがとうっ!」


「ん。」


その返事の返し方に、
少しドキッとしてしまう。



「ーーかっこいい…。」